2012年8月5日日曜日

[Mac] モバイルWiFi経由のリモートディスク時に気をつけること

先日Macbook Air(MBA)を購入し、ブログでも書いたとおり「移行アシスタント」を使ってこれまでのMacbook Pro(MBP)から環境を移しました。しかしそのときにAdobe系のアプリケーションがうまく移行できず問題発生。
これは再インストールしなくてはならない、ということでリモートディスクによるDVD共有を試してみました。
しかし、ここでもまた問題が。
MBAでMBPに入れたインストールディスクを読もうとしても、「オリジナルの項目が見つからないため操作を完了できません」とのメッセージが出ます。再起動したり、何度やっても無理なため、Appleサポートセンターに電話しました。
そして解決に至ったので、ここでメモしておきます。結論から書くと、リモートディスクで経由しようとしていたPocketWiFiのプライバシーセパレータ設定が問題でした。
この設定は他のモバイル用WiFiルータで同様だと思いますので、参考になれば幸いです。

環境

  • リモートディスクのホスト:Macbook Pro 15 (2010 Mid) OSX 10.7.4
  • リモートディスクのゲスト:Macbook Air 13 (2012) OSX 10.8
  • WiFi環境:EMOBILE GL01P

手順

  1.  まず、Macbookのハードウェアに問題がないことを確認(というか通常のリモートディスクの手順をおさらいです)
    1. ホストのシステム環境設定、「共有」で「DVDまたはCD共有」が「入」になっていることを確認(念のため他はすべてオフに)
    2. 読みたいディスクをホストに入れる
    3. ゲストでFinderを開き、「リモートディスク」という項目を選択
    4. ディスク名が表示されているはずなので、それを選択
    5. 内容が表示されなければ、Macbook自体には問題なく、WiFi環境の問題の可能性が高い(表示されればそもそもリモートディスクはできています)
  2. GL01Pのプライバシーセパレータ設定を確認
    ここからは私の環境での手順です。モバイル機器の設定にアクセスする方法は各々のマニュアルを参照してください。
    1. WiFiにアクセスしている状態でブラウザを立ち上げ、「192.168.1.1」とアドレスバーに入力し設定にアクセス
    2. 「EMOBILE GL01P設定ツール」にアクセスできます
    3. 左のメニューから「設定」を選択
    4. 「無線LAN設定」、さらに「無線LAN基本設定」を選択
    5. いくつか設定項目が出てくると思いますが、「プライバシーセパレータ」の状態を確認
      1. これが有効になっていると、リモートディスクが使えません
      2. 無効になっていれば、設定は問題ないです。また別の原因でしょうね…。
    6. プライバシーセパレータを「無効」にします
    7. 後は表示に従って、設定を完了させます
  3. ホスト、ゲストともに再起動をし、さきほど設定を変更したWiFiにつなぎます。
  4. 再度、手順1を行い、リモートディスクが出来るか確認します。なお、 私の環境ではディスクを読み込むのに30秒ほど待ちました。
このプライバシーセパレータ設定は、モバイルWiFiでは通常有効になっているのがデフォルトだそうです。ファイルに勝手にアクセスされないようにするためです。「ファイル共有」もこれが有効になっていると使えません。ですのでセキュリティを高めるためならプライバシーセパレータ機能は有効にしておいた方が良いでしょうね。

2012年7月18日水曜日

デザイナーがクライアントとのコミュニケーションで困ること

某大学医学部のシンポジウムポスターを作っています。
何回も先方とやりとりしてるんですが、「デザイナーがクライアント(特に大学関係)とのコミュニケーションで困ること」がいっぱいです。
はい、正直今回は愚痴です。すみません。まだまだ「仕事の進め方」がうまくないのでこんな状況になるんだとは思いますが、良かったらご一読ください。

1.「目立つようにしてほしい」

まずはこれですよ。なんか知らんが、とにかくでっかく、目立つようにしてほしいと言われる。
「全部でっかく、目立つようにしてしまうと、どれが重要かわからなくなりますので〜」とか言って回避してますが。どれだけ先方が納得してくれてるのか不明です。

2.「白いところが多い」

これもよく言われます。余白恐怖症。わかります、けどね。これは先方に意図を説明しにくいです。「こちらのほうが見やすいと思うんですが…」というようなことしか言えないです。うまくないですね。

3.テキストが後から変わりまくる

特にポスターなどでは、テキストはデザインの重要な要素です。文量が変わればデザインも最初から変わります。最初に「これで全部ですよね?」って聞いて「はい!」と言われたのに、なんで最初の3倍くらいのテキストが詰め込まれてるんですか?
でも、これは仕方ない、とは思います。シンポジウムですからね、関係各位からの情報が色々変わっていきます。

4.前回打ち合わせで言ったことを忘れて、元に戻そうとする

色変えろって言いましたよね、前回。で、また元に戻すと?
そういうの、よくあります。ここはもうニッコリ笑顔で「はい、承知しました〜」と言うしかないですね。

5.見慣れたデザインから離れられない

テキストが増えたりすると、イチからデザインをやり直したりしますが、そのときに見た目が大きく変わってると拒否反応示すんですよね。メールでデザイン提案してるので、デザインを新しくしたときに意図をうまく伝えられない、ということが原因のひとつだと思います。文章力のなさ、ですかね。
デザインがあまり変わらないままテキスト等が追加されていくので、「どれだけ拒否反応を示さずに、ちょっとずつ整理していくか」みたいな変な仕事になってきます。

僕はまだまだデザイナーとは呼べない代物なので偉そうには言えませんが、次仕事するときは上記のようなことはなるべくスムースに進められるようにしたいものです。。。

2012年7月16日月曜日

[Mac] Lionで移行アシスタントやってみた

新しくMacbook Air 13 inch を購入し、これまで使っていた Macbook Pro から環境を移行しました。

今回気になっていたのは、仕事で使うAdobe製アプリケーションのライセンスです。
すでに2台入れてあるので、1台分ライセンスを解除してから移行する必要がありました。

[参考]
Apple: OS X Lion:移行アシスタントを使って別の Mac からファイルを転送する方法

Sky+: Mac移行アシスタントを使って2台のパソコンにAdobeソフトを入れるメモ
※特に、「下準備」の項目

移行アシスタントが完了して、しばらく使ってみたところ特に問題なさそうなので、やったことを簡単にメモしておきます。
[2012-07-16 追記]  問題ありました。詳細は後述。

使用したもの

 手順

  1. 移行元でAdobe製アプリケーションの認証を解除。
    [参考] Adobe: ライセンス認証を解除する
  2. 移行元、移行先、どちらも電源につなぎ、起動。
    移行元のコンピュータがスリープしないように設定(上記Appleのページ参照)。
  3. Thunderbolt-Ethernet アダプタを介して、移行元と移行先をLANケーブルで接続します。
  4. 移行先で操作を進めると、ネットワークにつなぐ設定画面が表示されます。
    ここでWiFi等でインターネットにつなげてもいいんですが、移行アシスタント使用時にWiFIが優先的になるようです。WiFIだと時間がかかりそうだったので、私はLANケーブルでやることにしました。この場合、インターネットには接続しないので「ネットワークに接続しない」を選択します。
  5.  移行アシスタントの設定画面が表示されたら、「別のMacから」を選びます。ここらへんの設定はAppleのページにスクリーンショットとともに詳しく載っています。
  6. 移行する項目を選択
    今回移行するものはほぼすべてですが、MBAの容量が大きくありませんので、「ピクチャー」「ミュージック」「ビデオ」は外しました。移行したのは以下です。移行ファイルの総量は130GB程度になりました。あまり考えずに買ったのですが、256GBバージョンにしておいて良かったです・・・。
    1.  ユーザに含まれる一部のファイル
    2. アプリケーション
    3. 設定
    4. ほかのファイル
  7. 「続ける」をクリックしたら、後は待つだけです。私の場合は約6時間かかりました。

移行してみて

移行先のMacbook Airで現在これを書いてますが、「移行」のレベルの高さに驚いています。アプリケーションやファイルが引き継がれるのは想定していたのですが、便利なのはアプリケーションの設定ですね。
  • アプリケーションのデスクトップ割当
  • Twitterクライアントのアカウント設定
  • ブラウザで開いていたタブ
などなど、ファイルが同期されただけでなく、「パソコン買ったら最初にしなくちゃならない設定やインストール」がほとんど何もなく、移行元でしていた作業がそのまま継続できる感覚です。エクセレント。
そうそう、気にしていたAdobe製品も問題なく動きました。
[2012-07-16 追記] Dreamweaver CS5 が動作しませんでした…。 「Could not locate the Resources file in the configuration folder. 〜」と表示されます。ライセンス関係の問題ではなさそうなんですが、現在調査中です。「再インストールしても駄目だった」という記事がネットでいくつかあったのでちと不安です。
<やってみたこと>
→ 結果、ダメです。どうしよう。
(後日談)Macbook Proをリモートディスクとして、再度ディスクからインストールし直すと使えるようになりました。面倒ですが、他の移行作業はほとんど自動でやってくれたのでトータルで考えればやっぱり移行アシスタントは便利ですね。
ちなみに初めてアップルストアで購入したのですが、最後にスタッフの方が「楽しんでください」と言ってくれました。量販店で買うと「ありがとうございまし た」ですが、「楽しんでください」と言われるのはとても新鮮でした。顧客の体験を最大にするという意思がそんなところにも感じられました。量販店や価格.comで買うのも良いのですが、少々値がはったとしてもこういう体験を買うのは気持ちいいことですね。

2012年5月17日木曜日

レイチェル・カーソン著「沈黙の春」読了

レイチェル・カーソン著「沈黙の春」読了。殺虫剤や農薬による環境への影響を豊富な資料から考察した名著(オリジナルは1962年出版)。
文章量が多く、読後の感触としては、ひたすら執拗に化学薬品の怖さを書き連ねる、少々しんどい本。 多くの化学薬品による悲惨な事例は50年代前後の米国なので、いま現在日本にいる私にはそこまでの実感は少ない。それもあって、しんどい本であった。

しかしそこまで書かないといけない状況だったのだろう。
また、(こういう名著のお決まりかもしれないが)最後に「本書は、すでに古典としての地位を確立したが、その間サイエンス、哲学の大胆な転換は行われず、本書の存在は現代にあってますます切実なものとなっている。」とある。

2010年は「国際生物多様性年」とされ、学術誌もそういう論文が多かった。また関連イベントも多く開かれ、「生物多様性」はいろんなところで扱われた。
カーソンが本書を執筆した時代に比して、現代は生態系の知識は格段に増えている。何かの種を根絶やしにするというアイデアは、フィクションの中であっても「時代遅れ」な感がある。しかし、原発問題などそれでも人間の営みには生態系へ影響するものが多い。(というか、広い意味では生態系とのインタラクションが生きるということかもしれない、程度差はあれど。)何をやっても、どこかに影響はある。その影響が生態系のなかで吸収できるものなのか否か。人間の営みの持つ「業」みたいなものを感じさせられた本であった。